ピンクシャツデー「いじめ反対運動」とは?
みなさんは、ピンクシャツデーをご存知でしょうか?
色の豆知識として、今回は「ピンクシャツデー」について解説していきます。
ピンクシャツデーとは「いじめ反対運動」
ピンクシャツデーは、ピンク色のシャツや小物を身につけることで「いじめ反対」の意思を示すポジティブキャンペーンのことです。
2007年のある日、カナダの高校でピンク色のシャツを着た男子生徒がからかわれ、いじめに遭いました。そのことを知った上級生2人は「いじめなんて、もううんざりだ」と、たくさんのピンクシャツを購入。「僕らもピンクのシャツを着よう!」と呼びかけ、学校で配布しました。
その後、呼びかけた以上の多くの生徒がピンクシャツやピンクの小物を身につけて登校。学校全体がピンク色に染まったそうです。
現在ピンクシャツデーのキャンペーンは、世界中の国々で毎年2月の最終水曜日に行われています。日本でも横須賀市やYMCAなどがこの運動に賛同し、いじめ反対の啓発活動を行っています。
参考:横須賀市 ピンクシャツデー運動
参考:日本YMCA同盟 ピンクシャツデー
「ピンク」に込められた心理効果
なぜ上級生の2人は「ピンク」の色を選んだのでしょうか?
それはいじめにあった学生がピンク色の服を着ていたから、というのが自然な理由ですが、私はピンク色の持つ心理的効果も関係していると思います。
ピンクという色には、下記のような心理的効果があります。
・やさしさ
・愛情
・安心感
上級生の2人は、知らず知らずのうちに「ピンク」という色によって自分たちの「なんとかしてあげたい」というやさしい気持ちが高まり、その強い気持ちが行動にあらわれたのではないか…。そんなふうに私は思います。
「ピンク色をみんなで着よう!」といわれたとき、誰が聞いても「うん、納得!」と感じられたのは、やさしさを象徴させるピンクだったから、ではないでしょうか。
色で「意志」を表現する
単純に「いじめをなくそう!」といわれても、「じゃあ、具体的に何をすればいいの?」となかなかイメージがしづらいものです。
ピンクシャツデーのように、ピンク色を身に付けることで「自分はいじめには反対です」という気持ちを表現する行動はとても分かりやすく、実行する当人も納得できるものだったのではないでしょうか。
色を用いて、意志を示す。こうした事例は、過去の歴史の中でも多かったようです。
そんなうんちく話も、引き続き、このブログで紹介していきます。