介護現場で使われている色とは?「安心感」をつくる事例をお話ししました

2026年5月14日「介護業界の現場で使われている色とは?安心感をつくる“色の使い方”を事例で紹介」というテーマで、セミナーを開催しました。
普段、私はパーソナルカラー診断を通して、「その人の魅力を引き出す色」をご提案していますが、色の役割は「似合う・似合わない」だけではありません。
空間や服装、インテリアなど、私たちの身の回りにある色は、知らないうちに気持ちや印象に影響を与えています。
今回は介護施設の事例をもとに「なぜその色が使われているのか?」という視点で、介護現場の色の傾向を調べてみました。
「病院」から「暮らしの場」へ。変わる介護施設の色づかい
最近の介護施設は「医療・福祉の場」というイメージから離れ、自宅のように安心して過ごせる場所として設計されるようになっています。
居室の壁や家具によく使われていたのは、こんな色です。

・ベージュ
・アースカラー(茶・カーキなど自然由来の色)
あざやかさをを抑えた、自然を感じるやわらかい色味ですね。
印象的だったのは、「真っ白を避ける」という考え方です。
白は清潔感がある反面、緊張感や冷たさを感じさせる色でもあります。そのため、少し黄みを加えた白やクリームカラーで空間をやわらかく見せる工夫をしている施設も多くありました。
「刺激が少ない」「目が疲れない」ことが重視されているようです。
食堂・共有スペースは「会話がはずむ色」
食堂や共有スペースでは、ベージュや明るいブラウンをベースに、アクセントとしてオレンジやイエローなど暖かみのある色が多く使われていました。

暖色系には、こんな効果があると言われています。
・食欲をサポートする
・会話しやすい雰囲気をつくる
・空間を温かく感じさせる
最近は「カフェ風」「ホテル風」の内装を取り入れる施設も増えており「介護施設らしさ」より「居心地の良さ」を優先する流れを色使いから感じました。
ユニフォームは「安心感」+「働きやすさ」で選ぶ時代に
スタッフのユニフォームにも変化が起きています。以前は白が主流でしたが、最近は
・ネイビー・水色・グレー(落ち着き・信頼感)
・ピンク・オレンジ(親しみやすさ・温かみ)
など、色のバリエーションが増えています。

利用者が安心できる色であることを前提にしたユニフォームの色選定ですが、なかには「スタッフが着用した際に、透けにくい色であるかどうか」「着る色を選べるかどうか」など、スタッフが働きやすいかどうかが色選びの基準になっている施設もありました。
また、下記のように職種ごとに色を分けている施設も多く見られました。
・介護職 → 水色系
・看護師 → 白・薄いブルー系
・リハビリ職 → グリーン系
利用者の方が、「誰に相談すればいいか」を直感的に分かりやすくするための工夫もあるようです。
色で「安心感」をつくる
今回の調査を通じて感じたのは、介護現場では「安心感」と「親しみやすさ」が色選びの核心にある、ということです。
色には、ただ見た目を整えるだけではなく、人の気持ちを落ち着かせたり、安心感を与えたりする力があります。
今後もパーソナルカラー診断だけではなく「この業界では、どんな色が使われているのか?」という視点で、事例の調査・発信を続けていきます。
事例は定期的なイベントやセミナーでご紹介しています。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。

