色彩知育体験会レポート「大人になると、誰かに認められる経験がなくなる」

大人にこそ必要な「心の栄養」
2025年6月、「こども色彩知育教室」を開いている色彩知育ファシリテーターさん主催の体験会に参加しました。
この体験会は色彩知育の資格を持つ方向けに、ご自身がお子様向けの教室を開かれる際の学び・体験として企画されたもので、私自身は企業・法人様向けのワークショップ事業のヒントを得るために参加しました。
そして私はここで、大人にも色彩知育が深く響く理由を体感することになりました。
「好き」を選び、自由に表現する
当日のワークでは好きな絵本の1ページを選び、その中にある色を100色の折り紙から見つけ出し、その色を使って、画用紙に自由にデザイン。最後に作品を参加者同士でシェアする、という流れでした。
まずは選んだ絵本から好きなページを選ぶ作業。そしてそのページで使われている色を何色も折り紙から見つけだします。そして、その色紙を好きな形と大きさにカットし、画用紙にはりつけていきます。
感じたままに手を動かす作業です(小さなころは、こうした時間がたくさんあった気がします)
そして気づけば時間を忘れて夢中になり、「楽しい」と心から感じている自分がいました。
「評価をしない」声がけ
さらに印象的だったのが、ファシリテーターのお2人の声かけです。
「ハサミの使い方に迷いがないね!」
「画用紙から大胆にはみ出してる!」
「机に折り紙がいっぱい~!」
など、一人ひとりの様子をよく見ながら、言葉をかけてくれます。
そのときふと感じたのは、「大人になると、誰かに注目される」「認められる」って、本当に少なくなるんだなということ。
褒められることとは少し違う、「見てくれている」「気づいてくれる」という実感。
それが、こんなにも心地よく、うれしいものだということに驚きました。
色彩知育法は、この言葉がけにも大事な意味を持たせています。
色彩知育は、企業・教育現場にも活かせるプログラム
今回の体験から、私は「色彩知育」は子どもだけでなく、大人にも必要な時間を届けられる手法だと確信しました。
・自分の感覚に向き合う時間
・他者との違いを可視化し、尊重し合う時間
・言葉にしづらい思いや個性を「色」を通して共有する時間
これは、企業のチームビルディングやコミュニケーション研修、教育現場での自己理解ワークにも通じる内容です。
自分を大切にし、違いを面白がりながらつながる。
正解のない問いに向き合いながら、自由に表現し、見てもらう。
その一連の体験は、私が忘れていた「自分を大切にする感覚」を思い出させてくれました。
これから私は、この「色彩知育」の考え方やワークを、企業や教育機関へも届けていきたいと考えています。ご興味ある方はぜひご連絡ください。